2018.10.24
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開業・経営

強いリーダーシップを発揮できる医師の6つの特徴

(写真=Micolas/Shutterstock.com)
(写真=Micolas/Shutterstock.com)
医療の高度化や社会の高齢化に伴い、「チーム医療」の重要さが注目されています。これは治療や支援を効率良くかつ効果的に進めるために、異なる医療関連職種のメディカルスタッフが連携し合い、それぞれの役割をこなすというものです。

チーム医療で重要なカギを握るのは、リーダーシップでしょう。強いリーダーシップがなければ、チーム医療の効果も半減してしまいます。

海外の医師が読む各種の情報源から、強いリーダーシップを発揮できる医師の特徴をまとめてみました。

リーダーシップをとれる医師の需要が拡大

一般企業のリーダー的役職とは異なり、かつては医師が特別にリーダーシップの訓練を受けることは“まれ”でした。本来、医師の専門分野は医療であり、持ち場では各自がリーダーの役割を果たす必要があるからです。

しかし近年、医療の質を高める上でチーム医療が必須とされる中で、医療スキルだけではなく、指導者として優れた医師は、医療機関にとっても患者にとっても価値ある人材と考えられるようになっています。

米国病院協会(AHA)が2011年 、地域の政策委員会、運営審議会および委員会に、医師が習得し、率先する必要があると感じたスキルを特定するよう要請した結果、「リーダーシップの養成」が含まれていました。

2001~2011年にかけて米国の病院の医師及び歯科医の雇用件数は40%も増えたそうですが、2010年に医療保険制度改革(ACA)が成立した米国では、医師の雇用件数増加にともない、医師の指導者を育てようとする組織が増えていることが、ACPEの調査から明らかになっています。また、USニューズ・アンド・ワールド・レポート誌が2013年に発表した「病院のリーダーシップ・ランキング」では、トップ5に選ばれたリーダーは全員医師でした。

強いリーダーシップを発揮できる医師の6つの特徴

医療の現場で求められる「強いリーダーシップを発揮できる医師」には、医療技術、医療環境に関する知識のほか、どのような特徴があるのでしょう?

●1 計画力と組織力がある

他の分野ではリーダーの素質として欠かせない「計画力と組織力」。しかし医療の世界では専属チームが立案から組織編成まで行ってくれるのが一般的なため、自らこうした素質を伸ばす努力をしている医師は強力なリーダーとなり得るでしょう。

短期的な成果にのみ焦点を当てた計画を立てるのではなく、組織の未来に貢献する効果的な計画立案能力も高い評価につながります。

●2 生産的な人間関係を築くことができる

以前は患者との関係を除いて、医師がコミュニケーション能力について問われることはほとんどありませんでした。しかし目標達成に向け役割を分担して協働するチーム医療では、円滑な人間関係が成功の基盤となります。

優秀なリーダーはただ単に周囲に指示を出し単独で任務をこなすのではなく、複雑な組織において生産的な人間関係を築くスキルを身に付けています。周囲の意見に耳を傾け、スタッフにフィードバックや指導を与えながら、最高のチームを築くという意識が必要です。

●3 順応性が高い

医療環境が著しく変化している現在、様々な変化に臨機応変に対応できるリーダーは、頭が柔らかくチャレンジ精神も旺盛です。

●4 共有のビジョンを創出・現実化する能力

リーダーの素質を持った医師は、周囲にインスピレーションを与え、共有のビジョンを創出し、率先してそれを現実化する能力に優れています。

●5 自分の強みと弱点を認識している

客観的な自己分析を通して自分の強みや才能を認識すると同時に、「気が短い」「最後の詰めが甘い」といった弱点にもしっかりと目を向け、克服するための努力を怠りません。自分に対するネガティブなフィードバッグも、「自分を高めるための貴重な情報」として受けとめます。

●6 管理・運営能力が高い

医師としてのキャリアの選択次第では、チームや組織全体をリードする管理・運営能力も問われます。チームや組織の成功は、リーダーシップに大きく左右されると言っても過言ではないでしょう。

強いリーダーシップの育て方

しかし、既にリーダーシップを備えた医師を獲得するのは、なかなか困難です。そこで既存の医師を対象にリーダーシップの意識改革を促し、未来のリーダーに育成するという動きが活発になっています。

リーダーシップ育成コンサルタント、エクセプショナル・リーダーシップ(Exceptional Leadership)の社長兼CEOカーソン・ダイ氏曰く、最も効果的なリーダーシップ育成方法は「何らかのプレッシャーを感じながら、学び、実践すること」だと言います。

障害とプレッシャーを感じる環境に身を置くことが、「自分が何者か?」「自分にとって何が重要か?」「成功と失敗から何が学べるか?」といった、リーダーシップを身に付ける上で重要な課題について考えるきっかけとなるからです。

尊い命を救うという医師としての任務を全うすると同時に、チームと組織の成長に貢献する……そんなリーダーシップの育成は、今後多くの医師や病院にとって重要な課題となるでしょう。

文・アレン琴子(英国在住のフリーライター)

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