2018.8.19
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開業・経営

医師のための「学会で差をつけるプレゼン」のテクニック

(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)
(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)
多忙な医師にとって、学会出席は外部の人と交流できるめったにないチャンスではないでしょうか。そこで新しい知識を得て、学友や研究仲間、ライバル、同窓生や先輩たちとの会合を楽しむ時間も持てるでしょう。

せっかくの機会ですから、学会でのプレゼンを上手にこなして、一目置かれる存在になりたいものです。

筆者は医師ではありませんが、多数の国内外の会議に参加した経験を持っています。これまでの経験で培った、他者と差がつけられるプレゼンテクニックをお伝えしたいと思います。

プレゼン――資料の作成場所と発表場所の環境の違いに注意

発表ではプレゼンテーションソフトを使い、スクリーンに文字や画像を投影し説明することが多いと思います。医師の多くは、画像がはっきりきれいに見えることもあってAppleのMacを使われている方が多いのではないでしょうか。

そのAppleのプレゼンテーションソフト「Keynote」と、ホテルで備品として貸し出されるマイクロソフトWindowsのPCで使われる「PowerPoint」は、互換性はあるものの、フォントが違っていたり、アニメーションのメニューが異なっていたりするため、苦労して作ったプレゼン資料のデザインが崩れてしまったり、文字化けしてしまうことがよくあります。

たとえ同じソフトであってもバージョンの違いで、動作上の様々な問題が起きる可能性もありますので、事前にその違いも確認することをお勧めします。

プレゼンでも自分のPCを使えばこのような心配はないと思っても、特に海外の場合では、日本とコンセントの形が違っていたり、会場で使うプロジェクターと自分のPCをつなげるコネクターの規格が違っていたりすることがあります。自分のPCがつなげられないと、発表前に大慌てすることになります。

自分のPCを使う場合でも他人のPCを借りて行うことも想定し、PDFなどの汎用性のある形式で、USBメモリのなどの外部メディアにバックアップを保存しておくことをお勧めします。

プロジェクターの性能や部屋の大きさと明るさに注意

学会では小規模な分科会に分かれると思いますが、ご自身が担当するプレゼンの部屋の広さによっては、あまり細かすぎる文字や図面は見えにくく、内容がうまく伝わらないため、結果として発表に集中してもらえない可能性があります。

また、部屋を暗くしてプロジェクターの見やすさを優先すると、逆に参加者・聴衆に配った手元資料が見えにくくなり、発表者自身のメモさえも見にくくなってしまいます。

本番でリラックスし、自信を持ってプレゼンを行うためにも、部屋の大きさや明るさのチェックは事前に忘れずに行うようにしましょう。ちょっと手元が暗そうだなと思う時は、手元の明かりを照らす小型のリーディングライトを持っておくと安心です。

伝わりやすさの一工夫と、ネットアンケート活用の勧め

¥(えん)や$(ドル)などの通貨単位が国によって違うことはよく知られていますが、m2(平方メートル)やg(グラム)などの広さや重さなどを表す単位なども、国際的に統一されていないことに注意する必要があります。

例えば土地の価値が「坪当たり1,000万円」というと、とんでもない高額な地価であることが直感的にわかりますが、いくら「坪」の説明をしたとしても、外国人にとって普段使う面積単位が、「平方メートル」や「スクエアフィート」の場合には自国で慣れている面積の単位に計算し直し、そして「円」も自分が分かる貨幣単位に計算し直すという、2ステップを経て初めて理解することができます。

発表ルールがあれば別ですが、先の例でその会議がシンガポールで行われる場合なら、「1㎡あたりのシンガポールドル」に計算し直しておいてから、グラフや表を作るなど、参加する国の人々にとってわかりやすいように一工夫することをお勧めします。

プレゼンで大切なのは発表することだけでなく、発表した後にフィードバックをもらうことで今後の自分の研究に有益なヒントやアドバイスをもらうことです。

そのために、発表後の名刺交換や、紙ベースのアンケート配布などが定番ですが、モバイル向けのネットアンケートを活用する方法もあります。


ネットアンケートなら書く人にとっても、選択肢をゲーム感覚で簡単に選べて、手書きより簡単に書くことができます。

そしてなによりも参加者データが整理されたリストと、アンケートの分析結果が即時に入手でき、それをスマートフォンなどですぐ見ることができるので、例えばその後の懇親会で自分のプレゼンの参加者に会った時に、単なる感想を聞くだけでなく、より論点を絞った深い意見交換が自然にできるというメリットがあります。

ネットアンケートに慣れていない参加者が多い場合には、それを促すための工夫は必要ですが、その効果は絶大なのでぜひ試してみていただきたいと思います。

文・田井能久(不動産鑑定士/タイ・バリュエーション・サービシーズ代表取締役)

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